不動産投資コラム > 自主管理のススメ<入居者管理編>
「自主管理」のススメの2回目は賃貸借契約期間中の入居者対応についてです。
入居者対応といっても難しく感じる必要はありません。なぜなら実際難しくないからです(笑)。
契約期間中に入居者から連絡が入ることがあります。例えばエアコンが動かなくなったとか、洗面所の蛇口からポタポタ水が落ちて止まらないとかです。
連絡のほとんどが設備的な不具合と考えて良いです。(まあ稀に契約更新時に「少し賃料減額してもらえませんか?」みたいなことを言ってくる賃借人の方はたまにいますが。まあ稀です)
設備的なクレームの場合、その症状が自宅で起きたらどうするかを考えれば答えが出てくると思います。
エアコンならそのエアコンのメーカーに修理を依頼するし、漏水関係なら取り敢えずクラシアンで良いと思います。
水漏れとか鍵の不具合なら、所有者か賃借人が加入している火災保険の付帯サービスで対応できる可能性が高いです。
火災保険の付帯サービスは30分間の作業は無料(材料費は実費で掛かります)の場合が多いので、簡単な作業なら無料で対応できる場合があります。
無料時間を過ぎて有料になったとしても、トータルでは割安なのでやはり利用したいです。前もって火災保険に付帯サービスが付いているかどうか確認しておけば慌てなくて済むでしょう。
ちょっと話はそれますが、中古マンションを購入した場合、必ず所有者として火災保険に入りましょう。
賃借人が入っているから大丈夫と思わないで、必ず所有者としても加入するようにして下さい。
また火災保険選びの際、特約で「建物管理賠償責任補償特約」を付けるようにして下さい。
建物管理賠償責任補償特約は、例えば所有している部屋の専有部の排水管が経年劣化で漏水を起こし、
階下へ損害が生じた場合等にその損害を賠償してくれるものです。
例えばクローゼットに保管していた100万円のミンクのコートが漏水でダメになったなど、思いがけず高額な賠償を要求されるケースもあります。
通常の火災保険のみだと第三者に損害賠償責任が発生してもカバーしてもらえませんので注意して下さい。
設備的なクレームで多いのは、エアコン・給湯器・換気扇の不具合、水道の蛇口や浴室のシャワーヘッドからの水漏れ、キッチン等の排水詰まりです。
エアコンや給湯器の電気製品については大体10年が耐用年数ですので、それを大幅に過ぎている場合の不具合は新品に交換した方が良いと思います。
10年を超えていても部品交換で修理できる場合もありますが、またすぐに他の箇所が悪くなって結局本体ごとの交換が必要となると、かえって高くつくからです。
水回りについては火災保険の付帯サービスがあればまずはそちらを、なければクラシアンを手配で良いと思います。
エアコンと給湯器の不具合については基本メーカーに修理依頼します。
不具合の連絡を受けたら、入居者より症状(いつから、どんな不具合が発生したのか)と対象製品のメーカーと型式を聞いて(又はその部分の写メを撮って送ってもらって)、
それをメーカーの修理依頼窓口に伝えれば大丈夫です。
その時点で製品の耐用年数を大幅に過ぎているようであれば、修理ではなく交換の対応に切り替えます。
正直な話、区分マンションであれば、年に1回入居者から連絡があるかないかなので、忙しいサラリーマンでも余裕で対応できます。
一応何かあっても慌てなくて良いように、付帯設備についてはメーカーと型式くらいは予め自分の携帯に記録しておくと良いでしょう。
合いを管理会社に依頼する流れから原状回復工事も依頼することになり、
そうなると2割くらい管理会社の利益が上乗せされた請求書を受け取ることになります。
またエアコンや給湯器等の付帯設備の不具合についても、管理会社に依頼すると請求額のうち2割〜3割は管理会社の利益が乗っかってくるのでそのぶん余計に支払うことになります。
なので少しでも実質利回りを上げるために、少なくとも(区分所有マンション程度なら)自主管理すべきなのです。
マンション投資を始めようなんて意欲のある方なら問題なく自主管理できますので、ぜひトライしてみて下さい。