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投資に最適な区分マンションの選び方

サラリーマンが最初に投資するのに最適なのは区分所有マンションだと思います。

理由は価格が手頃であること、管理に手間が掛からないこと、売却しやすいことです。

区分所有マンションはあまり儲からないと言われていますが、個人的には買う物件さえ間違えなければ 長期的かつ安定的に収益を上げてくれると考えています。理由は明白で、私はサラリーマンとして15年以上 賃貸管理業に携わってきたので分かるのですが、競合した場合、アパートや1オーナーマンションや戸建てに比べて空室率が低いからです。

なぜ区分マンションはアパート等と比べて空室率が低いのか?

それはやはり物件としてのグレードが高いからです。

エントランスの造りやオートロックやELV等の設備、管理にかけている費用等、やはり分譲マンションは頭一つ抜けている と思います。まあ貸主の立場から言うと、それだけ経費を掛けているので儲けが薄いということにはなりますが。

さてでは区分マンションの選び方ですが、いわゆるババ物件を引いてはいけません。

さっきも言いましたが、長期的かつ安定的に儲けを出してくれる物件を買わなければ投資になりません。

じゃあ何を基準に選ぶか?

やはりまずは立地でしょう。ベストは最寄駅から徒歩7分以内、歩いても10分圏内の物件を選びましょう。

最寄り駅は改札までが深く遠い地下鉄の駅は避けたいです。地上駅と比べると改札までの距離が何倍にもなってうんざりします。

最寄り駅周辺には生活必要施設が揃っているかチェックします。スーパー、コンビニ、ドラッグストア、コインランドリー、クリーニング店、 それにファミレスなどの気軽に入れそうな飲食店が通勤動線の近くにあるか確認します。

あと散歩が出来る広めの公園やイオンみたいなショッピングモールが徒歩圏にあると最高です。

要は単身者の目線で生活の利便性が良い場所かを判断すれば良いのです。

部屋は20u以上の広めで2階以上、浴室とトイレは別で、洗濯機置き場は室内にある方が良いですが、そんな物件は値段が高いので利回りが低いです(笑)。

区分マンションだと、(毎月管理組合に支払う管理費・修繕積立金の額にもよりますが)12%以上、悪くても10%以上の表面利回りでないと合いません。 金融機関からお金を借りて買っても、必ず毎月手残りのキャッシュフローが出ないと投資とは言えないでしょう。※毎月持ち出しがある投資なんて投資じゃない!
新聞広告でもたまに見かけますが、毎月たった〇〇円の支払いで、30年後には都心のマンションが手に入る、なんて謳い文句は馬鹿げている!

じゃあどんな物件を選ぶかというと、価格の安い旧耐震の古いマンションでも、管理が行き届いていて、修繕積立金が潤沢で、長期的に建物を維持管理 できる資金力のある物件です。

管理が行き届いているかどうかは、現地に行って実際に物件を見るのが一番です。外壁の劣化が目立ったり、鉄部の塗装が剥がれて錆びが出ていたり、 床の長尺シートが剥がれていたりすれば、うまく維持管理が出来ていない証拠です。

そういった物件は何らかの事情で長期的な修繕計画に修繕積立金が追いついておらず、どこかで各区分所有者にそのシワ寄せが来る可能性があります。 例えば外壁から漏水してどうしても修繕が必要になり、その修繕費を補うために各区分所有者に20万とか30万の一時負担金が請求される、といった具体に。

なのでごく普通の感覚で、購入を検討しているマンションの外見的な管理状況があまりに酷い場合は購入を見送るべきです。例えば外壁が劣化して遠目にもクラック(ひび割れ) が入っているのが分かる、自転車置き場が整理整頓されていない、敷地内ゴミ集積場が汚い、植え込み部分に雑草が繁茂したりゴミが落ちている、昼間なのに共用部の照明が 点灯している、または蛍光灯のまま(いまだにLEDに変更していないのは管理意識が低いと言えます)等々。

なお、築古のマンションだと、外壁やエレベーターなどの共用部はもちろんですが、部屋内である専有部の給排水管の更新も済んでいれば尚可です。 なので購入前に、必ず部屋の修繕履歴をチェックしましょう。

大規模修繕工事の費用総額は、ざっくり戸当たり50万で計算して、30戸のマンションなら1,500万円、50戸なら2,500万円くらいで計算します。

必ず重要事項調査報告書を仲介業者より取り寄せ、現在の修繕積立金総額をチェックして下さい。借入金がないことと(あっても返済のメドが立つことと)、 直近の大規模修繕工事実施年より、12年後くらいに次の大規模修繕工事を実施するだけの修繕積立金が積み立てられる計算になれば、ある程度健全な運営 をしていると判断して良いでしょう。

修繕積立金については、当然と言えば当然なのですが、戸数の多いマンションの方がよく溜まります。

ただ15戸〜20戸くらいの小規模マンションでも、低層でエレベーターがなければエレベーターに掛かるメンテナンスの経費が削減できますので、一戸当たり の修繕積立金が過度に高額になることはないと思います。

要注意なのは機械式駐車場で、この維持費には過大な費用が掛かります。エレベーターも同じですが、一定期間経過するとリニューアル工事が必要になります。 仮に1パレット(車両を駐車するスペース)で100万円として、10台で1,000万円程度のリニューアル費用が掛かるので、長期的に経費が増す可能性が高いです。




投資としてサラリーマンが買うべき区分マンションの結論。

地上駅から徒歩7分圏内で、生活利便性が良く、築古でも管理に手が行き届いていて、戸数が多く修繕積立金が溜まりやすい物件。 表面利回りは12%以上で、借り入れをしても毎月の収支で手取りキャッシュフローが15,000円は残るようにしましょう。 すぐにFIREしようなどど思わず、サラリーマンは給与という主となる収入が別にあるのですから、あくまで副収入を確実に増やすためにコツコツ長期戦で臨みましょう!

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